T邸

太陽光発電
Photovoltaic Power Generation 

 太陽光発電は太陽から降り注ぐもっともパワフルでクリーンな太陽光をエネルギー源としており、枯渇の心配も要らず、安定した無料のエネルギー源として最も注目されています。

太陽光発電システム
 太陽光発電システムは、主に太陽電池とパワーコンディショナーで構成されています。

 パワーコンディショナー

 パワーコンディショナーは、太陽電池で発生した直流電力を交流電力に変換し、効率良く利用するための装置です。
 (契約電力が30Aの一般家庭では、3kwの電力供給が必要)
 住宅システムの場合には、100v(50Hz又は60Hz)の交流電力を発生させ、日常生活に必要な電力を補うことができるばかりでなく、余剰発生電力を電力会社に買い取ってもらうこともできます。
 太陽光発電システムは晴天日の正午前後が発電のピークとなり、ご家庭で使われる電力をまかなった後も電気があまる状態となります。
 この余った分は電力会社へ売ることになります。
 電力消費が比較的多く発電量が不足する朝と夜や雨天の昼間では今までどおり不足分は電力会社から供給されます。


 太陽電池

@ まずは太陽光発電の仕組みとは?
     性質の異なる2種類の(P型、N型)半導体を重ね合わせた構造で、これに太陽光があたると電子(−)と正孔(+)が発生し、正孔はP型半導体へ、電子はN型半導体側へ引き寄せられます。。この2つの半導体を電線でつなぐと電流が流れる仕組みです。  


A 太陽光発電システムの性能は何で比較するのか?
     太陽電池メーカーの間での性能比較は、通常太陽電池セルの変換効率(太陽光の入射エネルギーをどれだけ有効に電気エネルギーに変換したかを示す割合)で行われています。すなわち光エネルギーから何%を電気に変換できたかを表しています。

変換効率=出力電気エネルギー ÷ 入射する太陽光のエネルギー × 100%

太陽電池の理論限界効率は、GaAsという物質でせいぜい28.5%程度です。
そして市販されているシリコン太陽電池で12〜15%程度です。
「たったそれだけ!」という人もいるかもしれませんが、火力発電の総合効率は40%ぐらいです。重油を燃やして40%なら無尽蔵の太陽エネルギーからの15%のほうがよっぽど有効利用だと思いませんか。

B 太陽電池の種類
     

  ○ シリコン結晶系太陽電池
     シリコンは資源が豊富な上に、太陽電池としての効率が高いので住宅用太陽電池としては最も開発が進んでいます。
    しかし太陽電池を作る為にシリコンの純度を非常に高いものにしなければならないので、その製造工程が複雑になり、
    製造コストが高くなってしまうという欠点を持っています。

     結晶系太陽電池には、太陽電池セルが一つの結晶で構成されている「単結晶シリコン太陽電池」と、
    多数の結晶から構成される「多結晶太陽電池」があります。どちらも表面は青く見えます。
    現在単結晶太陽電池のほうが若干発電効率が良いみたいですが、多結晶太陽電池に比べてコストが高めです。

  ○ アモルファスシリコン太陽電池
      シリコン系太陽電池とは異なり、シリコンが結晶を構成せずにばらばらの状態で固まっている太陽電池です。
     アモルファス太陽電池もシリコン系と同じくシリコンを原料にしているので資源が豊富です。
     また製造工程が結晶系の物と比べて簡単な上に製造にかかるエネルギーが少ないので低コストの電池を作ることができます。  

      ただし、現状では結晶系太陽電池抜くらべて変換効率が低く、光劣化を起こす為、その点の改善が進められたいます。

      カード電卓等家庭用に使われている太陽電池が殆どこのタイプです。
     結晶形の青い表面と違ってアモルファス系は茶色の色をしています。

  ○ 化合物半導体太陽電池
      V-V族、U-W族、T-V-Y2族など多くの種類があります。
     GaAs太陽電池など変換効率が高いものもありますが、資源に乏しく、公害の対策を必要としますので、
    一般に使用されるのはもう少し後になりそうです。

      この電池は主に宇宙用(人工衛星用)として使われています。

C これからの方向

   化石燃料の埋蔵量限界、原子力エネルギーの諸問題等を考えますと、
  次世代のエネルギー依存は確実に太陽光発電のほうにも進んでいくと思われます。
   まだまだ製品には改良の余地が(技術、価格)ありますが、積極的に利用すべきだと思います。